腟トリコモナス症

腟トリコモナス症とは?

腟トリコモナス症は、トリコモナスという原生動物が原因で起こる性感染症の一つです。主に性行為によって感染し、女性の下部尿路に炎症を起こします。症状としては、悪臭を伴う泡状のおりもの、かゆみ、痛みなどがあります。

原因

腟トリコモナス症の原因は、トリコモナスという寄生虫の一種です。この寄生虫は、主に性行為によって感染します。ただし、まれに汚染されたタオルや下着などを介して感染することもあります。

症状

腟トリコモナス症の症状は、人によって様々ですが、一般的な症状としては以下のようなものがあります。

  • おりもの: 黄色や緑色をした泡状のおりものが多く、悪臭を伴うことがあります。
  • かゆみ: 外陰部や膣のかゆみを感じます。
  • 痛み: 性交時や排尿時に痛みを感じる場合があります。
  • 赤み: 外陰部が赤く腫れることがあります。
  • 排尿痛: 排尿時に痛みを感じることがあります。

症状がない場合も 全ての患者さんに症状が現れるわけではありません。症状がなくても、パートナーに感染させてしまう可能性があるため、定期的な婦人科検診を受けることが重要です。

診断

医師は、以下の方法によって腟トリコモナス症を診断します。

  • 問診: 症状について詳しく聞きます。
  • 視診: 外陰部や膣を観察します。
  • おりものの検査: おりものを顕微鏡で観察し、トリコモナスを検出します。
  • 培養検査: おりものを培養し、トリコモナスを培養します。
  • PCR検査: おりもの中のトリコモナスの遺伝子を検出します。

治療

腟トリコモナス症は、抗菌薬によって治療します。通常、内服薬または膣坐薬で治療します。治療期間は、医師の指示に従いましょう。

パートナーへの治療も重要 パートナーにも同じ寄生虫がいる可能性が高いため、同時に治療を受ける必要があります。治療期間中は、性交渉を控えることが大切です。

予防

腟トリコモナス症を予防するためには、以下の点に注意しましょう。

  • コンドームの正しい使用: 性交渉の際には、コンドームを正しく使用することで感染リスクを下げることができます。
  • パートナーとの間で定期的な検査: 定期的に婦人科検診を受け、パートナーも一緒に検査を受けることをおすすめします。
  • 清潔な下着の着用: 清潔な下着をこまめに交換しましょう。
  • 公共のトイレでの注意: 公共のトイレを利用する際は、便座に直接座らず、トイレットペーパーなどを敷いて座るようにしましょう。

妊娠中の感染

妊娠中に腟トリコモナス症に感染すると、早産や低体重児出産のリスクが高まる可能性があります。そのため、妊娠中は特に注意が必要です。

その他

  • 腟トリコモナス症は再発しやすい病気です。
  • 治療後も症状が続く場合は、医師に相談しましょう。
  • 症状がなくても、パートナーに感染させてしまう可能性があるため、定期的な婦人科検診を受けることが重要です。

まとめ

腟トリコモナス症は、性行為によって感染する病気ですが、適切な治療を受ければ治る病気です。症状が出なくても、感染している可能性があるため、定期的な婦人科検診を受けることが大切です。もし、症状を感じたら、早めに医師に相談しましょう。

【注意】 この情報は、一般的な情報であり、医療的なアドバイスではありません。病気の診断や治療については、必ず医師にご相談ください。