眼性斜頸とは？
眼性斜頸とは、目の動きと関連した問題によって、首がいつも傾いた状態になってしまう病気です。目の筋肉のバランスが崩れることで、視線を合わせるために無意識に首を傾けてしまうのです。
眼性斜頸の原因
眼性斜頸の主な原因は、目の筋肉の麻痺です。特に上斜筋麻痺と呼ばれる、眼球を内回し上に動かす筋肉の麻痺が最もよくみられます。この麻痺が起こる原因としては、以下のものが挙げられます。
- 先天的な原因: 生まれつき目の筋肉に異常がある場合
- 後天的な原因: 脳卒中、脳腫瘍、頭部外傷、感染症など
眼性斜頸の症状
- 首の傾き: 常に首を特定の方向に傾けています。
- 複視: 一つの物体が二つに見えたり、物が二重に見えたりすることがあります。
- 眼球の動きが制限される: 目を特定の方向に動かすのが難しい場合があります。
- 眼瞼下垂: まぶたが重く、目が開けづらい場合があります。
眼性斜頸の治療法
眼性斜頸の治療法は、原因や症状によって異なりますが、一般的には以下の治療法が考えられます。
- プリズム眼鏡: レンズにプリズムを組み込むことで、視線を矯正し、首の傾きを改善する方法です。
- 手術: 斜視の手術を行い、目の筋肉のバランスを整える方法です。
- ボツリヌス毒素注射: 目の筋肉の働きを弱めることで、症状を改善する方法です。
- 理学療法: 目の筋肉の機能を改善するための訓練を行います。
眼性斜頸の予防
眼性斜頸は、多くの場合、後天的な原因によって起こるため、明確な予防法はありません。しかし、基礎疾患の管理や、頭部への外傷を避けるなど、予防できる部分もあります。
Q&A
Q. 眼性斜頸は大人になってから発症することもありますか？
A. はい、大人になってから発症することもあります。脳卒中や脳腫瘍など、様々な原因が考えられます。
Q. 眼性斜頸は治りますか？
A. 治療法によって異なりますが、多くの場合、症状を改善させることができます。ただし、完全に治らない場合もあります。
Q. 眼性斜頸は日常生活にどのような影響を与えますか？
A. 首の傾きが日常生活に支障をきたすことがあります。例えば、視界が狭くなる、肩こりや頭痛がする、見た目が気になるなどの問題が生じる可能性があります。
Q. 眼性斜頸の診断はどうやって行われますか？
A. 眼科医による診察と、視力検査、眼球運動検査、眼底検査などを行います。必要に応じて、MRIやCT検査が行われることもあります。
まとめ
眼性斜頸は、目の筋肉のバランスが崩れることで起こる病気です。首の傾きや複視などの症状が現れます。治療法としては、プリズム眼鏡、手術、ボツリヌス毒素注射などがあります。早期に治療を開始することで、症状の改善が期待できます。
もし、ご自身が、またはご家族の方が眼性斜頸の症状を感じたら、早めに眼科を受診することをおすすめします。
【注意点】
この情報は一般的な情報であり、個々の症状や状態については、医師にご相談ください。