外耳道癤とは?
外耳道癤とは、耳の穴(外耳道)の毛根や皮脂腺に細菌が感染し、炎症を起こして膿が溜まる状態を指します。耳の奥にできたくすみのようなできもので、激しい痛みを伴うのが特徴です。
原因
- 細菌感染: Staphylococcus aureus(ブドウ球菌)が最も一般的な原因菌です。
- 免疫力の低下: 糖尿病、免疫抑制剤の使用など、免疫力が低下している状態では、感染しやすくなります。
- 耳かき: 耳かきで皮膚を傷つけ、細菌が侵入しやすくなります。
- 湿気: 水泳などにより耳が湿った状態が続くと、細菌が繁殖しやすくなります。
- 皮膚疾患: アトピー性皮膚炎など、皮膚に慢性的な炎症がある場合も、感染リスクが高まります。
症状
- 激しい痛み: 触ったり、耳たぶを引っ張ったりすると、痛みが悪化します。
- 耳の腫れ: 耳の奥が腫れ、耳たぶが赤くなることがあります。
- 耳だれ: 膿が出ることがあります。
- 発熱: 高熱を伴うこともあります。
- 聴力低下: 腫れがひどい場合は、聴力低下が起こることがあります。
治療法
- 抗生物質: 原因菌である細菌を殺すために、抗生物質の内服や外用薬が処方されます。
- 温湿布: 患部を温めることで、血行が促進され、治癒が早まります。
- 切開排膿: 膿が溜まっている場合は、切開して膿を排出することがあります。
予防
- 耳の清潔: 耳掃除は清潔な綿棒で行い、奥まで突っ込まないようにしましょう。
- 水泳後の乾燥: 水泳後は、耳をしっかり乾燥させましょう。
- 免疫力の維持: 健康な食生活、十分な睡眠、適度な運動を心がけ、免疫力を低下させないようにしましょう。
- 皮膚疾患の治療: 皮膚疾患がある場合は、適切な治療を行いましょう。
Q&A
Q. 耳かきは絶対にダメですか?
A. 耳かきは、外耳道を傷つける可能性があるため、控えましょう。どうしても気になる場合は、綿棒を軽く使うか、耳鼻咽喉科で耳掃除をしてもらいましょう。
Q. 自宅でできるケアはありますか?
A. 温湿布や痛み止めを服用することで、症状を緩和することができます。しかし、症状が改善しない場合は、必ず医療機関を受診しましょう。
Q. どの科を受診すればいいですか?
A. 耳鼻咽喉科を受診しましょう。
Q. どのくらいで治りますか?
A. 治療法や個人の体質によって異なりますが、通常は1週間から2週間程度で治癒します。
Q. 再発を防ぐためにはどうすればよいですか?
A. 原因となる細菌の感染を防ぐために、清潔を心がけ、免疫力を高めることが大切です。
まとめ
外耳道癤は、適切な治療を受ければ治る病気ですが、放置すると症状が悪化したり、慢性化したりすることがあります。激しい痛みや高熱などの症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。