鉄の効能
鉄は、私たちの体にとってなくてはならないミネラルです。主な働きとして、以下のものが挙げられます。
- ヘモグロビンの成分になる: ヘモグロビンは、肺から取り込んだ酸素を全身の細胞に運ぶ役割を担っています。鉄が不足すると、ヘモグロビンが十分に作られず、貧血になることがあります。
- エネルギー産生に関わる: ミトコンドリアという細胞小器官でエネルギーを作り出す際に、鉄は重要な役割を果たしています。
- 免疫機能の維持: 免疫細胞の働きをサポートし、感染症から体を守ります。
鉄を多く含む食べ物
鉄を多く含む食品には、大きく分けて動物性食品と植物性食品の2種類があります。
動物性食品
- ヘム鉄が豊富: ヘム鉄は、体への吸収率が高いのが特徴です。
- レバー(豚レバー、鶏レバー、牛レバー)
- 赤身の肉(牛もも肉など)
- 赤身の魚(かつお、マグロなど)
- 貝類(あさり、はまぐりなど)
植物性食品
- 非ヘム鉄が豊富: ヘム鉄に比べて吸収率は低いですが、ビタミンCと一緒に摂ると吸収率がアップします。
- 豆類(大豆、レンズ豆など)
- 海藻類(海苔、ひじきなど)
- 緑黄色野菜(ほうれん草、小松菜など)
- 果物(イチゴ、プルーンなど)
鉄の過剰摂取
鉄は必須ミネラルですが、過剰摂取は体に悪影響を及ぼす可能性があります。過剰摂取による主な症状としては、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などが挙げられます。また、臓器障害を引き起こすこともあります。
鉄の不足
鉄が不足すると、貧血になる可能性が高まります。貧血になると、倦怠感、息切れ、めまい、肌の蒼白など、様々な症状が現れることがあります。
1日の鉄摂取量
1日の鉄摂取量は、年齢や性別、妊娠中かどうかなどによって異なります。厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」を参考に、ご自身の摂取量を確認しましょう。
鉄を効率よく摂取する方法
- 動物性食品と植物性食品をバランス良く摂る: ヘム鉄と非ヘム鉄を両方摂ることで、より効率的に鉄を摂取できます。
- ビタミンCと一緒に摂る: ビタミンCは、非ヘム鉄の吸収を促進する働きがあります。
- 調理法に工夫する: 鉄鍋を使う、鉄分が豊富な食材を細かく刻んで調理するなど、調理法によって鉄の吸収率が変わる場合があります。
Q&A
- Q. 鉄不足の主な原因は何ですか?
- A. 月経、妊娠・授乳、偏食、消化器疾患などが考えられます。
- Q. 鉄剤を飲む際に注意することはありますか?
- A. 鉄剤によっては、便秘や胃腸症状を引き起こすことがあります。医師や薬剤師に相談しましょう。
- Q. 鉄を多く含むサプリメントは、誰でも気軽に飲んでも良いですか?
- A. 鉄は必須ミネラルですが、過剰摂取は体に悪影響を及ぼす可能性があります。医師や栄養士にご相談の上、摂取するようにしましょう。
より詳しい情報を知りたい場合は、医師や栄養士にご相談ください。