眼底検査とは
眼底検査とは、目の奥にある網膜、血管、視神経の状態を観察する検査です。目の奥を直接観察できる唯一の検査であり、目の病気だけでなく、全身の病気の早期発見にもつながります。
眼底検査でわかること
眼底検査では、以下の状態を観察し、様々な病気の診断に役立てることができます。
- 網膜の状態: 網膜剥離、網膜血管閉塞症、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性などの病気を発見できます。
- 血管の状態: 動脈硬化、高血圧性網膜症、糖尿病網膜症などの病気を発見できます。
- 視神経の状態: 緑内障、視神経炎、視神経乳頭浮腫などの病気を発見できます。
眼底検査の基準値
眼底検査では、特定の数値を測定するわけではなく、眼底の状態を観察し、異常がないかを判断します。正常な眼底では、以下の状態が確認できます。
- 網膜：均一な赤橙色で、血管が規則正しく走行している
- 血管：動脈と静脈の太さの比率が一定で、血管壁が滑らか
- 視神経：視神経乳頭が鮮明で、陥凹の大きさが正常範囲内
基準値より高い場合に疑われる病気
眼底検査で異常が見つかった場合、以下の病気が疑われます。
- 糖尿病網膜症: 糖尿病による高血糖が原因で、網膜の血管が損傷される病気です。
- 高血圧網膜症: 高血圧が原因で、網膜の血管が損傷される病気です。
- 緑内障: 視神経が損傷され、視野が狭くなる病気です。
- 網膜剥離: 網膜が眼球の内側から剥がれてしまう病気です。
- 加齢黄斑変性: 網膜の中心部にある黄斑が加齢によって変性する病気です。
治療法
眼底検査で発見された病気の治療法は、病気の種類や進行度によって異なります。
- 糖尿病網膜症、高血圧網膜症: 血糖コントロールや血圧コントロールを行い、進行を抑えます。レーザー治療や薬物療法が行われることもあります。
- 緑内障: 点眼薬、レーザー治療、手術などを行い、眼圧を下げて視神経の損傷を抑えます。
- 網膜剥離: 手術で網膜を元の位置に戻します。
- 加齢黄斑変性: 薬物療法やレーザー治療などを行い、進行を抑えます。
眼底検査は、自覚症状がない病気の早期発見にもつながる重要な検査です。定期的に眼底検査を受けるようにしましょう。