血糖値検査でわかること
血糖値検査は、血液中のブドウ糖の濃度を測定する検査です。この検査によって、以下のことがわかります。
- 糖尿病の診断: 血糖値が一定の基準値を超えている場合、糖尿病の可能性が疑われます。
- 糖尿病の管理: 糖尿病患者さんの場合、血糖値検査は血糖コントロールの状態を把握するために用いられます。
- 低血糖の診断: 血糖値が低すぎる場合、低血糖の可能性が疑われます。
- その他の病気のスクリーニング: 血糖値は、他の病気(膵臓疾患、肝臓疾患、内分泌疾患など)のスクリーニングにも用いられることがあります。
血糖値の基準値
血糖値の基準値は、測定方法や測定するタイミングによって異なります。一般的な基準値は以下の通りです。
- 空腹時血糖値: 70~99mg/dL
- 食後2時間血糖値: 140mg/dL未満
- HbA1c: 5.6%未満
これらの基準値はあくまで目安であり、年齢や健康状態によって適切な値は異なります。医師に相談して、自身の適切な目標値を設定することが大切です。
基準値より高い場合に疑われる病気
血糖値が基準値より高い場合、以下の病気が疑われます。
- 糖尿病: 血糖値を下げるホルモンであるインスリンの作用が不足したり、働きが悪くなったりすることで、慢性的に高血糖が続く病気です。
- 妊娠糖尿病: 妊娠中に初めて発見または発症した糖代謝異常です。
- 膵臓疾患: 膵炎や膵臓がんなど、膵臓の病気によってインスリンの分泌が低下することがあります。
- 内分泌疾患: クッシング症候群や先端巨大症など、ホルモンバランスの乱れによって血糖値が上昇することがあります。
- 薬剤の影響: ステロイド薬や一部の精神科の薬など、薬剤の影響で血糖値が上昇することがあります。
治療法
血糖値が高い場合の治療法は、原因となる病気や血糖値の程度によって異なります。
- 糖尿病の治療:
- 食事療法:バランスの取れた食事を規則正しく摂ることが基本です。
- 運動療法:ウォーキングや水泳などの有酸素運動を中心に、継続して行うことが大切です。
- 薬物療法:血糖値を下げる薬やインスリン注射など、医師の指示に従って使用します。
- 妊娠糖尿病の治療:
- 食事療法、運動療法を基本とし、必要に応じてインスリン注射を行います。
- その他の病気の治療:
- 原因となる病気の治療を行います。
血糖値が高い状態を放置すると、合併症を引き起こす可能性があります。早期発見・早期治療が大切です。定期的に健康診断を受け、自身の血糖値を把握するようにしましょう。