酵素免疫測定法（EIA）は、体内の特定の物質（抗原や抗体）を検出・定量するための検査法です。感染症の診断や自己免疫疾患の検査など、幅広い分野で利用されています。
検査でわかること
EIAは、以下の様な検査で体内の様々な情報を知ることができます。
- 感染症の診断: ウイルスや細菌などの病原体に対する抗体の有無を調べることで、過去または現在の感染を診断します。
- 自己免疫疾患の検査: 自己抗体の有無を調べることで、関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患を診断します。
- ホルモン測定: 甲状腺ホルモンや性ホルモンなどの濃度を測定し、内分泌系の異常を調べます。
- 腫瘍マーカー測定: がん細胞が産生する特定の物質（腫瘍マーカー）を測定し、がんの診断や経過観察に利用します。
基準値
EIAの基準値は、検査項目や測定方法によって異なります。一般的には、検査結果に基準範囲が記載されているので、医師の説明を聞き、確認するようにしましょう。
基準値より高い場合に疑われる病気
EIAで基準値よりも高い値が出た場合に疑われる病気は、検査項目によって異なります。
- 感染症の抗体検査: 基準値より高い場合は、過去または現在の感染が疑われます。
- 自己抗体検査: 基準値より高い場合は、自己免疫疾患が疑われます。
- ホルモン測定: 基準値より高い場合は、ホルモン産生過剰の病気（例：バセドウ病、クッシング症候群）が疑われます。
- 腫瘍マーカー測定: 基準値より高い場合は、がんが疑われます。
治療法
EIAの結果、病気が疑われる場合は、さらに詳しい検査を行い、確定診断に基づいて治療を行います。
- 感染症: 原因となる病原体に対する抗菌薬や抗ウイルス薬を投与します。
- 自己免疫疾患: 免疫抑制薬やステロイド薬などを使用し、免疫反応を抑制します。
- ホルモン産生過剰の病気: 手術や薬物療法でホルモン産生を抑制します。
- がん: 手術、放射線療法、化学療法などを組み合わせた集学的治療を行います。
EIAは、病気の早期発見・早期治療に役立つ重要な検査法です。気になる症状がある場合は、医師に相談し、適切な検査を受けるようにしましょう。