赤血球数とは?検査でわかること
赤血球は、血液中の主要な成分の一つであり、肺から全身の組織へ酸素を運び、二酸化炭素を肺へ運ぶ役割を担っています。赤血球数(RBC)は、血液中に存在する赤血球の数を測定する検査です。この検査によって、貧血や多血症など、赤血球に関連する様々な病気の診断や病状の把握が可能になります。具体的には、以下の情報が得られます。
- 貧血の診断:赤血球数が基準値より低い場合、貧血が疑われます。
- 多血症の診断:赤血球数が基準値より高い場合、多血症が疑われます。
- 病状の把握:赤血球数の変化は、病気の進行や治療の効果を評価するために用いられます。
赤血球数の基準値
赤血球数の基準値は、性別や年齢によって異なります。一般的な基準値は以下の通りです。
- 男性:450~550万/μL
- 女性:350~500万/μL
ただし、これらの数値はあくまで目安であり、検査機関や測定方法によって異なる場合があります。
赤血球数が基準値より高い場合に疑われる病気
赤血球数が基準値より高い場合、以下の病気が疑われます。
- 真性多血症:骨髄で赤血球が過剰に作られる病気です。
- 二次性多血症:慢性的な低酸素状態(喫煙や肺疾患など)や、エリスロポエチンという赤血球を増やすホルモンの過剰分泌によって起こります。
- 脱水症:血液中の水分が減少し、相対的に赤血球の濃度が高くなります。
赤血球数が基準値より高い場合の治療法
赤血球数が基準値より高い場合の治療法は、原因となる病気によって異なります。
- 真性多血症:瀉血(しゃけつ)療法や薬物療法が行われます。
- 二次性多血症:原因となる病気の治療や、酸素療法が行われます。
- 脱水症:水分補給が行われます。
赤血球数の異常は、放置すると様々な合併症を引き起こす可能性があります。健康診断などで赤血球数の異常を指摘された場合は、必ず医師の診察を受け、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。