尿潜血

尿潜血の検査でわかること

尿潜血とは、尿に血液が混じっている状態を指します。健康診断などでよく行われる尿検査で、尿中の赤血球の有無を調べます。尿潜血の検査でわかることは以下の通りです。

  • 尿路系の異常: 腎臓、尿管、膀胱、尿道などの尿路系に異常がないかを調べます。
  • 腎臓の病気: 腎炎や腎臓がんなどの腎臓の病気の可能性を調べます。
  • 尿路結石: 尿路結石の有無を調べます。
  • 膀胱炎: 膀胱炎などの炎症がないかを調べます。
  • その他: 激しい運動や特定の薬剤の服用によっても尿潜血が起こることがあります。

尿潜血の基準値

尿潜血の基準値は、一般的に以下の通りです。

  • 陰性(-): 尿中に赤血球が認められない
  • 陽性(+): 尿中に微量の赤血球が認められる
  • 陽性(2+): 尿中に少量の赤血球が認められる
  • 陽性(3+): 尿中に多量の赤血球が認められる

ただし、基準値は検査方法や医療機関によって異なる場合があります。

尿潜血で基準値より高い場合に疑われる病気

尿潜血で基準値より高い場合に疑われる病気は、以下の通りです。

  • 腎臓の病気: 腎炎、腎臓がん、IgA腎症など
  • 尿路結石: 腎臓結石、尿管結石、膀胱結石など
  • 膀胱炎: 細菌性膀胱炎、出血性膀胱炎など
  • 尿路系の腫瘍: 膀胱がん、尿管がんなど
  • その他: 激しい運動、特定の薬剤の服用、月経など

尿潜血の治療法

尿潜血の治療法は、原因となる病気によって異なります。

  • 腎臓の病気: 薬物療法、食事療法、手術など
  • 尿路結石: 自然排石、薬物療法、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)、手術など
  • 膀胱炎: 薬物療法(抗菌薬など)
  • 尿路系の腫瘍: 手術、放射線療法、化学療法など
  • その他: 原因となる薬剤の中止、安静など

尿潜血が認められた場合は、必ず医療機関を受診し、医師の指示に従って適切な検査や治療を受けるようにしてください。

注意点

  • 尿潜血は、肉眼で確認できる場合(肉眼的血尿)と、検査でしかわからない場合(顕微鏡的血尿)があります。
  • 肉眼的血尿の場合は、早急に医療機関を受診してください。
  • 尿潜血の原因は多岐にわたるため、自己判断せずに医師の診断を受けることが重要です。