末梢血液像(白血球分類、白血球分画)とは
末梢血液像(白血球分類、白血球分画)とは、血液中の白血球の種類と割合を調べる検査です。白血球は、好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球の5種類に分類され、それぞれ異なる役割を担っています。この検査では、これらの白血球の数や割合を測定することで、感染症やアレルギー疾患、白血病などの病気の診断に役立てます。
検査でわかること
- 白血球の種類と割合
- 白血球の数
- 感染症の有無
- アレルギー疾患の有無
- 白血病などの血液疾患の有無
基準値
白血球の種類ごとの基準値は以下の通りです。
- 好中球:40~60%
- リンパ球:20~40%
- 単球:3~8%
- 好酸球:0~5%
- 好塩基球:0~1%
ただし、これらの基準値は医療機関や検査方法によって若干異なる場合があります。
基準値より高い場合に疑われる病気
白血球の種類ごとに、基準値より高い場合に疑われる病気は以下の通りです。
- 好中球増多:細菌感染症、炎症、白血病など
- リンパ球増多:ウイルス感染症、慢性リンパ性白血病など
- 単球増多:慢性感染症、結核、白血病など
- 好酸球増多:アレルギー疾患、寄生虫感染症など
- 好塩基球増多:アレルギー疾患、白血病など
治療法
末梢血液像(白血球分類、白血球分画)で異常値が認められた場合の治療法は、原因となる病気によって異なります。
- 感染症:抗菌薬や抗ウイルス薬による治療
- アレルギー疾患:抗アレルギー薬による治療
- 白血病:化学療法、放射線療法、造血幹細胞移植など
医師は、検査結果やその他の症状などを総合的に判断して、適切な治療法を選択します。
注意事項
末梢血液像(白血球分類、白血球分画)の結果は、あくまでも病気の診断を補助するものであり、確定診断には他の検査や症状の観察が必要です。また、基準値はあくまでも目安であり、個人差や体調によって変動することがあります。検査結果について疑問や不安がある場合は、必ず医師に相談してください。