高カルシウム血症とは
高カルシウム血症の原因としては、副甲状腺機能亢進症、骨転移性腫瘍、腎臓疾患、薬剤の副作用などが挙げられます。症状としては、多尿、脱力感、食欲不振、便秘、嘔吐、骨粗鬆症、脱毛などがあります。
治療は原因によって異なりますが、まずは原因の除去が必要です。副甲状腺機能亢進症の場合は手術が必要なこともあります。また、高カルシウム血症による症状を緩和するために、水分補給や尿の排出を促す薬剤の投与などが行われます。
高カルシウム血症の症状
- 多尿:尿の量が増えます。
- 脱力感:疲れやすく、力が出にくい感じがします。
- 食欲不振:食事が喉を通らなくなったり、満腹感が続くことがあります。
- 便秘:便が出にくくなり、おなかが張ることがあります。
- 嘔吐:吐き気や嘔吐が起こることがあります。
- 骨粗鬆症:骨密度が低下して、骨がもろくなります。
- 脱毛:頭髪が薄くなることがあります。
- 神経症状:混乱、意識障害、精神症状、筋肉の痙攣などが現れることがあります。
これらの症状が現れた場合は、早期に医師の診察を受けることが重要です。高カルシウム血症は、放置すると重篤な合併症を引き起こすことがあるため、適切な治療を受けることが必要です。
高カルシウム血症の原因
- 副甲状腺機能亢進症 副甲状腺機能亢進症とは、副甲状腺が異常に活発になり、過剰に副甲状腺ホルモン(PTH)を分泌する状態のことです。PTHは骨からカルシウムを放出し、腎臓でのカルシウムの再吸収を促進するため、血液中のカルシウム濃度が上昇します。
- 腎臓疾患 腎臓は、カルシウムの排泄を調節する重要な臓器です。腎臓に病気がある場合、カルシウムの排泄がうまくできず、高カルシウム血症を引き起こすことがあります。
- 骨転移性腫瘍 骨転移性腫瘍は、他の部位のがんが骨に転移した状態です。転移したがん細胞が骨を破壊するため、骨からカルシウムが放出され、高カルシウム血症を引き起こすことがあります。
- 薬剤の副作用 ある種の薬剤(例えば、ビタミンDやカルシウムのサプリメント、利尿剤、リチウムなど)の使用は、高カルシウム血症を引き起こすことがあります。
- その他の原因 副腎皮質ホルモンの過剰分泌や、ある種の疾患(例えば、サルコイドーシス、甲状腺機能亢進症など)によっても、高カルシウム血症が起こることがあります。
高カルシウム血症の治療法
- 副甲状腺機能亢進症による高カルシウム血症の場合 原因となる副甲状腺を切除する手術や、副甲状腺機能を抑制する薬剤を使用することがあります。
- 腎臓疾患による高カルシウム血症の場合 腎臓疾患の治療に加え、カルシウム排泄を促進する薬剤を使用することがあります。
- 骨転移性腫瘍による高カルシウム血症の場合 骨転移性腫瘍の治療に加え、骨を強化する薬剤や、カルシウムを排泄する薬剤を使用することがあります。
- 薬剤の副作用による高カルシウム血症の場合 薬剤の使用を中止することや、薬剤の量を減らすことが治療法となります。
治療法は、原因や症状の程度によって異なります。高カルシウム血症を引き起こす疾患や薬剤の治療が適切に行われることで、高カルシウム血症は改善されることが多いです。しかし、高カルシウム血症が放置されると、骨や腎臓の合併症を引き起こすことがあるため、早期の治療が重要です。
高カルシウム血症に効く食べ物
高カルシウム血症の原因が副甲状腺機能亢進症の場合は、副甲状腺が過剰に働いているため、カルシウムの吸収が亢進します。この場合は、カルシウムの含まれる食品の摂取を制限する必要があります。
腎臓疾患による高カルシウム血症の場合は、腎臓が正常に働かず、カルシウムの排泄が十分でないため、カルシウムを制限することはさらに重要です。
骨転移性腫瘍による高カルシウム血症の場合は、骨が破壊され、カルシウムが放出されるため、カルシウムの制限は緩和に役立つかもしれません。
高カルシウム血症に効く特定の食品はありませんが、医師の指示に従い、バランスのとれた食生活を維持することが重要です。特に、カルシウムを含む食品(乳製品、堅果類、豆類など)の摂取量を制限することが必要な場合があります。