帯状疱疹後神経痛

帯状疱疹後神経痛とは?

帯状疱疹後神経痛(PHN)とは、帯状疱疹を患った後に、皮疹が治癒した後も続く神経痛のことです。帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で起こる病気で、体の片側に帯状に水疱ができた後、神経痛を伴うことがあります。この神経痛が長期間続く場合、帯状疱疹後神経痛と診断されます。

原因

帯状疱疹後神経痛の原因は、まだ完全に解明されていませんが、以下のことが考えられています。

  • 神経の損傷: 帯状疱疹ウイルスが神経を直接攻撃し、神経に損傷を与えることで、神経伝達が異常になり、痛みが生じると考えられています。
  • 免疫系の異常: ウイルスに対する免疫反応が過剰になることで、神経に炎症が起こり、痛みが持続すると考えられています。
  • 神経伝達物質の異常: 神経伝達物質のバランスが崩れることで、痛みの感覚が過敏になることがあります。

症状

帯状疱疹後神経痛の症状は、人によって様々ですが、一般的には以下の様な症状が現れます。

  • 痛み: 焼けるような痛み、刺すような痛み、ズキズキする痛みなど、様々な種類の痛みを感じます。
  • 感覚異常: 感覚が鈍くなったり、逆に過敏になったりすることがあります。
  • 自律神経症状: 発汗異常、寒気、ふるえなど、自律神経のバランスが乱れることがあります。

これらの症状は、帯状疱疹のあった部分に現れることが多く、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。

治療法

帯状疱疹後神経痛の治療は、症状の程度や原因によって異なります。

  • 薬物療法:
    • 神経痛治療薬: ガバペンチン、プレガバリンなど
    • 抗うつ薬: 三環系抗うつ薬、SNRIなど
    • 麻薬性鎮痛薬: オピオイドなど
    • 塗り薬: カプサイシン、リドカインなど
  • 物理療法: 温熱療法、電気刺激療法など
  • 神経ブロック: 痛みの原因となっている神経に薬物を注射する
  • その他の治療: 鍼灸、アロマセラピーなど

予防

帯状疱疹後神経痛を完全に予防することは難しいですが、以下の対策をとることで、発症のリスクを下げることができます。

  • 帯状疱疹ワクチン: 50歳以上の方を対象に、帯状疱疹ワクチンが推奨されています。
  • 健康な生活: バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動など、健康な生活を送ることで、免疫力を高めましょう。
  • ストレスの軽減: ストレスは免疫力を低下させるため、ストレスを溜めないように心がけましょう。
  • 早期の治療: 帯状疱疹を発症したら、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。

まとめ

帯状疱疹後神経痛は、帯状疱疹の後遺症として、日常生活に大きな影響を与えることがあります。早期の治療と適切なケアが重要です。もし、帯状疱疹後神経痛の症状が続く場合は、一人で悩まずに、医師にご相談ください。

【注意点】

  • 本記事の情報は、一般的な情報であり、個々の症状や状態については、医師にご相談ください。
  • 自己判断で治療を中断したり、薬を服用したりすることは危険です。
『カイテキオリゴ』