蜂窩織炎とは?
蜂窩織炎(ほうかしきえん)は、皮膚とその下の組織に生じる細菌感染症です。皮膚が赤く腫れ上がり、熱を持ち、痛みを伴うのが特徴です。放置すると、リンパ管炎や敗血症など、より重篤な状態に発展する可能性があるため、早期の治療が大切です。
蜂窩織炎の原因
蜂窩織炎の原因となるのは、主にブドウ球菌や連鎖球菌といった細菌です。これらの細菌は、皮膚の傷口やひび割れ、虫刺され、手術の傷跡などから侵入し、皮下組織に感染を拡大します。
蜂窩織炎の症状
蜂窩織炎の症状は、以下の通りです。
- 発赤: 感染部位が赤く腫れ上がります。
- 熱感: 感染部位が熱を持ちます。
- 痛み: 感染部位がズキズキと痛みます。
- 腫脹: 感染部位が腫れ上がります。
- 発熱: 高熱が出ることもあります。
- 悪寒: 寒気を感じることもあります。
- リンパ節の腫れ: 感染部位に近いリンパ節が腫れることがあります。
蜂窩織炎の治療法
蜂窩織炎の治療は、抗生物質による治療が中心となります。原因菌の種類や感染の広がり方によって、適切な抗生物質が選択されます。
- 内服薬: 軽症の場合には、内服薬で治療できます。
- 点滴: 重症の場合には、点滴による抗生物質投与が必要になります。
その他、患部の安静、冷湿布、痛み止めなどの対症療法も行われます。
蜂窩織炎の予防
蜂窩織炎を予防するためには、以下の点に注意しましょう。
- 皮膚の清潔を保つ: 石鹸で丁寧に洗い、清潔な状態を保ちましょう。
- 傷口の適切な処置: 傷口ができたら、清潔なガーゼなどで覆い、消毒を行いましょう。
- 免疫力の低下を防ぐ: 十分な睡眠と栄養を摂り、健康な体作りを心掛けましょう。
- 慢性疾患の管理: 糖尿病や末期腎不全など、慢性疾患を持っている人は、こまめな血糖管理や透析などを行い、合併症を予防しましょう。
蜂窩織炎を放置するとどうなる?
蜂窩織炎を放置すると、以下の合併症が起こる可能性があります。
- リンパ管炎: リンパ管に炎症が起こり、赤い線状の腫れが現れます。
- 敗血症: 細菌が血液中に広がり、全身に感染を起こす重篤な状態です。
- 壊死: 感染部位の組織が壊死し、潰瘍ができることがあります。
いつ病院を受診すべきか
以下の症状が出たら、早めに医療機関を受診しましょう。
- 皮膚が赤く腫れ上がり、熱を持ち、痛む
- 発熱や悪寒がある
- リンパ節が腫れている
まとめ
蜂窩織炎は、早期に適切な治療を行えば、比較的軽症で治癒する病気です。しかし、放置すると重篤な状態に発展する可能性があるため、症状が出たら早めに医療機関を受診することが大切です。
もし、蜂窩織炎が疑われる場合は、自己判断せずに、必ず医師の診察を受けてください。