MRSA感染症の原因と症状

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症状

免疫状態の低下している人が感染すると発症します。症状は、感染した部位によって異なります。

肺炎の場合は発熱、咳、痰、呼吸困難などの肺炎症状、腸炎の場合は発熱、下痢、吐き気、嘔吐などの腸炎症状がみられます。血液中に菌が入る敗血症の場合は、発熱や低体温、頻脈、多呼吸、さらに関節炎、骨髄炎などを合併しやすく、ショックにおちいったり、心不全を起こすこともあります。

原因

MRSAとはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の略称です。大手術をしたあとや、重症の患者が院内感染しやすいことで知られる原因菌です。

かつては、黄色ブドウ球菌には抗菌薬のペニシリンがよく効いたのですが、しだいにペニシリンに対する耐性(抵抗力)のついた菌が多くなり、新たにメチシリンという抗菌薬が開発されました。しかし、間もなくメチシリン耐性の菌が増加し始め現在は分離される黄色ブドウ球菌の約60%がメチシリン耐性と判断されています。

また、MRSAは鼻腔、咽頭、皮膚、腸管などに常在していることがあり、この菌が見つかった場合は、病気の原因になっているかどうかを見極めることが必要です。

感染経路には、菌が常在している部位からの自己感染、医療従事者の手指や医療器具などを介しての接触感染があります。

治療法

菌に有効な抗菌薬(バンコマイシンなど)で治療するほか、それぞれの症状に応じた対処療法が行われます。

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