在宅生活を続けるために利用できる主な介護サービス

在宅生活を続けるために利用できる3つの介護

訪問介護(ホームヘルパー)

訪問ヘルパーと呼ばれる人たちが患者さんの自宅を訪問し、入浴や排泄、食事の介助など身体の支援(身体支援)、買い物や洗濯、掃除など生活に必要な援助(生活支援)を受けれるサービスです。1人暮らしの患者さんや日中自宅で1人にあることが多い患者さんが利用するとよいサービスです。とくに1人暮らしの患者さんの場合、毎朝訪問してもらい、心身の安全の確認や服薬の援助などを依頼するよよいでしょう。

通所介護(デイサービス)

日中、施設に通ってレクリエーションや趣味的な活動を行いながら過ごすサービスで、現在最も広く利用されています。食事や入浴などのサービスも受けられます。利用できる時間帯は、おおむね午前9〜10時頃から夕方4時頃までの場合が多いようです。少人数でアットホームな雰囲気な施設から、比較的多くの利用者が集まる施設まで規模はいろいろです。患者さんに合った施設をみつけることが大切です。

通所リハビリテーション(デイケア)

日中、施設に通い専門職(理学療法士や作業療法士、言語聴覚士)の指導で身体機能や生活に必要な機能、言語機能の回復、維持を目的にリハビリテーションを受けることができます。通所介護よりも、より身体的機能回復や維持に重点が置かれるサービスです。

患者さんが介護サービスを嫌がる場合の対応

通所介護や通所リハビリテーションを利用する際、患者さんが当初、利用を嫌がる場合があります。その際には、「まず一度見学にいきましょう」と促して利用を勧めます。無理矢理連れて行ったり、だまして釣れ出す方法は避けるべきです。まずは患者さんの希望を考えた対応をすべきだと思います。患者さんによっては、多数の人達との交流を苦手とする方もいます。自宅で盆栽の手入れや俳句を詠むことを好む方もいます。そのような方を無理矢理デイサービスに連れ出すことが、患者さんの幸福につながるかは疑問です。患者さんの正確や希望に沿ったサービス利用を考えることが、家族や周囲の人々の務めといえるのではないでしょうか。

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