屈折弱視とは?
屈折弱視とは、生まれつき目のピントが合わない状態(屈折異常)が長く続いた結果、脳が視覚情報を正しく処理できなくなり、視力が発達しない状態を指します。眼鏡をかけても視力がなかなか改善しないのが特徴です。
屈折弱視の原因
- 屈折異常: 遠視、近視、乱視などの屈折異常が原因となることが最も多いです。
- 不同視: 両眼の度数が大きく異なる場合も、弱視の原因となります。
- 斜視: 目が外側や内側など、まっすぐに見えない状態も弱視の原因の一つです。
屈折弱視の症状
- 眼鏡をかけても視力が低い: 矯正視力が0.7以下であることが多いです。
- 片方の目しか使わない: 片方の目でしか物を見ようとしないことがあります。
- 斜視を伴う場合がある: 目が内側や外側に向いていることがあります。
- 注意散漫: 視力低下により、集中力に影響が出る場合があります。
屈折弱視の治療法
弱視の治療は、早いうちに始めることが大切です。
- 眼鏡やコンタクトレンズ: 適切な度数の眼鏡やコンタクトレンズを着用することで、視力矯正を行います。
- 遮蔽療法: 視力の良い目を遮蔽することで、視力が悪い目を積極的に使うように促します。
- ペナルティ法: 視力の良い目にぼやけた画像を見せることで、視力が悪い目を優先的に使うように促します。
- 薬物療法: アトロピンという目薬を使用し、視力の良い目を一時的にぼやけさせることで、視力が悪い目を優先的に使うように促します。
- 視覚訓練: 特殊な訓練器具を用いて、視機能を改善させる訓練を行います。
屈折弱視の予防
- 小児期における定期的な眼科検診: 早期発見・早期治療が大切です。
- バランスの取れた食事: 目の健康に良い栄養素を摂取しましょう。
- 十分な睡眠: 睡眠不足は目の疲労につながります。
- 明るい場所で読書や勉強をする: 暗い場所での読書は、目に負担をかけます。
屈折弱視に関するQ&A
Q. 弱視は大人になってからでも治りますか?
A. 小児期に比べ、大人になってからの治療効果は期待できません。しかし、程度によっては視力改善が見られる場合もあります。
Q. 弱視は遺伝しますか?
A. 弱視自体は遺伝しませんが、屈折異常は遺伝する可能性があります。
Q. 弱視と斜視は同じですか?
A. 弱視と斜視は異なる病気ですが、両方が合併している場合もあります。斜視が原因で弱視になることがあります。
Q. 弱視の治療はどれくらい時間がかかりますか?
A. 患者の年齢や症状、治療法によって異なりますが、数か月から数年かかることもあります。
Q. 弱視は日常生活にどのような影響を与えますか?
A. 視力低下により、学業やスポーツなど、日常生活に支障が出る可能性があります。
まとめ
屈折弱視は、早期発見・早期治療が重要です。お子様の視力に少しでも心配な点があれば、眼科医に相談しましょう。