血清電解質

血清電解質検査でわかること

血清電解質検査は、血液中の電解質のバランスを調べる検査です。電解質とは、ナトリウム、カリウム、クロール、カルシウムなどのミネラルのことで、体内の水分バランス、神経や筋肉の働き、酸塩基平衡の維持など、生命活動に欠かせない役割を担っています。

この検査では、これらの電解質の濃度を測定することで、体内の電解質バランスの異常を把握し、様々な病気の診断や治療に役立てることができます。

血清電解質の基準値

血清電解質の基準値は、以下の通りです。

  • ナトリウム(Na):135~145 mEq/L
  • カリウム(K):3.5~5.0 mEq/L
  • クロール(Cl):98~107 mEq/L
  • カルシウム(Ca):8.4~10.4 mg/dL

これらの基準値は、検査機関や測定方法によって若干異なる場合があります。

基準値より高い場合に疑われる病気

血清電解質の濃度が基準値より高い場合、以下のような病気が疑われます。

  • 高ナトリウム血症:脱水症、腎臓病、クッシング症候群など
  • 高カリウム血症:腎臓病、副腎皮質機能低下症、アシドーシスなど
  • 高クロール血症:脱水症、腎臓病、代謝性アシドーシスなど
  • 高カルシウム血症:副甲状腺機能亢進症、悪性腫瘍、ビタミンD過剰症など

治療法

血清電解質の異常に対する治療法は、原因となる病気や異常の程度によって異なります。

  • 高ナトリウム血症:水分補給、利尿薬の使用など
  • 高カリウム血症:カリウム排泄促進薬の使用、インスリン投与など
  • 高クロール血症:原因となる病気の治療、輸液療法など
  • 高カルシウム血症:原因となる病気の治療、輸液療法、カルシウム降下薬の使用など

電解質異常は、放置すると重篤な症状を引き起こす可能性があります。検査結果に異常が見られた場合は、必ず医師の指示に従って適切な治療を受けるようにしてください。