精索捻転症とは
精索捻転症の症状
- 急激な睾丸の痛みや腫れ:精索が捻じれることで、精巣組織に血流が行き渡らず、炎症反応が起こります。このため、睾丸が腫れたり、強い痛みが生じたりします。
- 吐き気、嘔吐:睾丸の痛みが強いと、吐き気や嘔吐が伴うことがあります。
- 発熱:炎症反応が起こるため、発熱が生じることがあります。
- 腰痛:痛みが強いと、腰痛が生じることがあります。
これらの症状が急に現れた場合は、早期に医師の診察を受けることが重要です。精索捻転症は緊急性が高い病気であり、治療を受けないと、睾丸の壊死が進行し、不妊や性機能障害などの後遺症が残る可能性があるためです。
精索捻転症の原因
精索捻転症の原因には、以下のようなものが挙げられます。
- 体位の変化:長時間同じ姿勢でいたり、激しい運動をしたりすることで、精索が回転しやすくなります。
- 先天的な異常:先天的に精索が長かったり、睾丸や副睾丸が大きかったりすることがあり、これらが精索捻転症の原因になることがあります。
- 外傷:外傷によって精索が傷ついた場合、精索が回転しやすくなります。
- 炎症や感染症:炎症や感染症が精索内に発生した場合、精索が腫れて捻転しやすくなります。
精索捻転症は、主に10代から20代の若い男性に発生しやすく、発症する確率は約1/4000と言われています。
精索捻転症の治療法
以下は、一般的な治療法です。
- 緊急手術:急性の精索捻転症の場合、速やかに手術を行います。手術では、捻転した精索を回復させ、精索内の血流を回復するために、血管を確認して縫合したり、精索の長さを短くする手術を行うことがあります。
- 電気的脱捻転術:急性の場合や精巣の血流障害が進んでいない場合は、電気的脱捻転術という方法で治療が行われることがあります。これは、局所麻酔下で、精索に電気を流して捻転を解除する方法です。
- 術後のケア:手術後は、経過観察が必要です。痛みがある場合には鎮痛剤を投与し、精巣の腫れや痛みが治まるまで安静にし、湿布や冷却などで症状の緩和を図ります。また、手術後には抗生物質の服用が必要になる場合があります。
精索捻転症は、症状が現れたら速やかに医師に相談することが大切です。早期発見・早期治療が、後遺症を防ぐために非常に重要です。
精索捻転症と診断されたら
- 緊急手術
急性精索捻転症では、速やかに緊急手術が必要です。手術により、捻転した精索を回復させ、血流を回復することが目的です。
- 電気的脱捻転術
急性の場合や精巣の血流障害が進んでいない場合には、電気的脱捻転術が行われることがあります。これは、局所麻酔下で、精索に電気を流して捻転を解除する方法です。
- 経過観察
治療後には、経過観察が必要です。精索捻転症の場合、再発する可能性があるため、手術後は定期的に検査を受ける必要があります。
- 予防措置
精索捻転症を予防するためには、以下のような予防措置が必要です。
- 適度な運動:激しい運動をする場合は、適度に休憩を挟むなどして、精索を締め付けることがないように注意しましょう。
- 適切な衣服:タイトなパンツやジーンズなど、精索を締め付ける衣服は避けましょう。
- 睡眠時の姿勢:仰向けで寝るよりも、横向きで寝る方が精索の回転を防げます。
精索捻転症は、治療が遅れると精巣の壊死や摘出が必要になることがあるため、症状が現れた場合は早期に医師に相談することが大切です。
精索捻転症の予防法
- 運動時には適度な休憩を取る
激しい運動をする際には、適度な休憩を取ることが大切です。運動中に精索が締め付けられることがないよう、定期的に休憩を取りましょう。
- タイトな衣服を避ける
タイトなパンツやジーンズなど、精索を締め付ける衣服は精索捻転症を引き起こす原因となります。できるだけゆったりとした衣服を選びましょう。
- 寝るときには横向きに寝る
寝るときには、仰向けで寝るよりも横向きに寝る方が精索の回転を防ぐことができます。また、寝るときには、体を支えるクッションや枕を適切に使って、精索を締め付けないようにしましょう。
- 定期的な検診を受ける
精索捻転症の早期発見と治療には、定期的な検診が必要です。定期的な検診を受けることで、精索捻転症を早期に発見することができ、治療の遅れを防ぐことができます。
精索捻転症は、予防ができる病気です。予防に努めることで、健康な生活を送ることができます。