1) 原発性腎臓疾患

急性腎炎とは?

急性腎炎とは、なんらかの菌が体内に侵入し、その結果できた免疫複合体が腎臓の糸球体に付着することで起こる腎臓の炎症です。

症状

風邪で喉が腫れたり扁桃腺炎や咽頭炎にかかったあと、10〜14日くらいたって血尿、むこうずね、まぶた、顔面などのむくみ、尿量の減少などが起こります。

倦怠感や微熱が続くこともあります。

また、多くは高血圧の状態です。「浮腫」と「血尿」と「高血圧」が急性腎炎の3大症状といわれています。

治療

急性腎炎は代表的な腎臓病のひとつですが、実は腎炎そのものを治す根治治療法はありません。

高血圧やむくみといった症状を抑える対処療法と安静、食事療法が中心になります。

急性腎炎は子供では約9割が、大人でも約5割は完治しますが、慢性化することも少なくありません。

合併症もまれにみられ、心不全や高血圧性脳症、腎不全を発症することがあります。

慢性腎炎

慢性腎炎は、腎臓の糸球体の炎症が慢性的に起きているもので多くの種類があります。

慢性とされるのは下記の3つのような場合です。

  • 急性腎炎の発症後、1年以上、血尿やタンパク尿などの状態が続く
  • 急性腎炎にかかったことがなくても尿の異常が1年以上続く
  • 膠原病や糖尿病、高血圧などの腎臓に以上をもたらす他の疾患をわずらっていない

一般的には急性腎炎からの移行よりも2番めのタイプのものが多く、自覚症状がないままに健康診断などで見つかるケースが増えています。

慢性腎炎は、症状があらわれることが少なく、ほとんどの場合は症状のないまま腎不全になります。

慢性腎炎をみつけるには健康診断で調べるしかありません。

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