ドロドロ血液の正体
血液には、赤血球、白血球、血小板の有形成分と、血漿という液体成分からできています。
これらのバランスが取れている場合は血液はサラサラの状態を保つことができるのですが、以下の様な変化が起こると血液は汚れてしまいドロドロの状態になっていきます。
血中脂肪が増える
血液には、コレステロールや中性脂肪といった脂質も溶け込んでいるので、これらが増えると血液の粘度は高まりドロドロになります。
そして増加し過ぎた脂質は赤血球を硬くしてしまい柔軟性がなくなるので細い血管を通り抜けることができなくなります。
これが血中脂肪の増加による『高脂血症』と呼ばれる症状です。
高脂血症のなかで、血中コレステロールが高い状態を『高コレステロール血症』と呼び、中性脂肪が高い状態を『高中性脂肪血症』と呼びますが、どちらも動脈硬化を促進させる危険因子です。
血糖値が増える
糖尿病になると血液中のブドウ糖が増え、高脂血症と同じように血液をドロドロにします。
血液中に糖が増えると赤血球が硬くなり柔軟性がなくなるので血液がベトベトの状態になり赤血球同士がくっつきやすくなります。
その他にも血液に混じっているたんぱく質と糖が結合し血管の詰まりを促進させてしまいます。
血液中の水分が不足する
血液中の水分が減少すると赤血球の濃度が高くなるので血液の粘度も高くなります。
血液に水分が不足する原因として考えられるのが激しい運動による脱水症や赤血球が異常に増える多血症などがあります。
多血症はストレスや飲酒、喫煙などの生活習慣が原因で発症することもあります。
血小板が凝固しやすくなる
怪我をした時に出血を止める働きをするのが血小板です。
血小板は損傷した部分に集まり傷を塞ぐのですが、過剰に集まってしまうと血栓という血の塊ができてしまい、血管を詰まらせる原因になります。
血小板の異常はストレスや肥満、高血糖などでも起こります。