溶連菌感染症とは?
溶連菌感染症は、A群β溶血レンサ球菌という細菌による感染症です。主にのどに感染し、高熱、のどの痛み、発疹などの症状を引き起こします。特に、学童期の子どもに多くみられます。
原因
- A群β溶血レンサ球菌: この細菌が、感染した人の咳やくしゃみ、鼻水などによって飛沫感染したり、直接接触したりすることで感染します。
- 潜伏期間: 感染してから症状が出るまで、約2~5日と言われています。
症状
- 高熱: 38℃~39℃の発熱が一般的です。
- のどの痛み: 強い痛みを伴うことが多く、飲み込むのも困難な場合があります。
- 発疹: 全身に出る細かい赤い発疹(猩紅熱)が見られることがあります。
- 苺舌: 舌が赤く、苺の実のようにザラザラした状態になります。
- リンパ節の腫れ: 首のリンパ節が腫れることがあります。
治療法
- 抗生物質: ペニシリン系抗生物質が第一選択薬です。早期に治療を開始することで、合併症を予防し、感染期間を短縮できます。
- 対症療法: 解熱剤、鎮痛剤などを用いて、発熱や痛みを緩和します。
予防
- 手洗いの徹底: こまめな手洗いは、感染予防の基本です。
- 咳エチケット: 咳やくしゃみをする際は、口や鼻をティッシュで覆い、周囲への飛沫感染を防ぎましょう。
- 人混みを避ける: 感染者が多くいる場所を避けるようにしましょう。
- 集団生活での感染対策: 学校や保育所など、集団生活を送っている場合は、施設側の感染対策に協力しましょう。
Q&A
Q. 溶連菌感染症は大人にもなりますか?
A.はい、大人も感染します。子どもの方がかかりやすいですが、大人でも発熱、のどの痛み、発疹などの症状が出ることがあります。
Q. 溶連菌感染症はどのくらいで治りますか?
A.抗生物質による治療を行えば、通常は数日で症状が改善し、1週間程度で完全に治癒します。しかし、治療を受けないと、合併症を引き起こす可能性があるため、早めに医師に相談することが大切です。
Q. 溶連菌感染症の合併症は?
A.まれに、以下の合併症が起こることがあります。
- 急性腎炎: 尿が出にくくなったり、むくみが現れたりする病気です。
- リウマチ熱: 関節炎、心臓炎、皮膚炎などの症状が現れる病気です。
Q. 溶連菌感染症と風邪の見分け方は?
A.風邪との見分けは難しい場合もありますが、溶連菌感染症は、以下の特徴があります。
- 高熱が続く
- のどの痛みが強い
- 苺舌
- 発疹
- リンパ節の腫れ
これらの症状がある場合は、溶連菌感染症を疑い、医療機関を受診しましょう。
Q. 溶連菌感染症にかかったら学校を休ませるべきですか?
A.抗生物質の服用を開始してから24時間後には、他の者に感染させる可能性はほとんどなくなります。しかし、医師の指示に従い、学校を休ませるなどの対策を取るようにしましょう。
まとめ
溶連菌感染症は、早期に適切な治療を受けることで、合併症を防ぎ、速やかに回復することができます。高熱やのどの痛みなどの症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
【ご留意事項】
- この情報は一般的な情報であり、個人の症状や状態によって治療法は異なります。
- 症状が気になる場合は、必ず医師にご相談ください。