ポリフェノール〜抗酸化食品因子〜

植物を強い日差しから守るために生まれた物質

ポリフェノールは、植物に含まれる色素やアク(渋み、苦味など)に含まれる抗酸化成分です。これらは光合成によってできたものです。

植物は、太陽の紫外線にさらされ続けています。

紫外線は有害な活性さんを発生させる元凶であり、植物は、この紫外線を浴びて酸化しないように、ポリフェノールという“日よけ”をつくりました。

ポリフェノールは、赤ワインをよく飲むフランス人に虚血性心疾患が少ないことから“フレンチパラドックス(フランスの矛盾)”として一躍有名になりましたが、赤ワインの色素以外にも多くの種類があります。

この成分は、脂溶性と水溶性の両面の性質をもつので、細胞の内外で高い抗酸化作用を発揮します。

お茶や味噌にも抗酸化物質が豊富

緑茶の渋み成分のカテキンや、味噌の原料である大豆に含まれるイソフラボンも、ポリフェノールです。

日本人は喫煙者が多いわりに肺がんの発生率が低いことから、最近、“ジャパンパラドックス”という言葉が聞かれるようになりました。

私たちが日常的に飲んでいる緑茶や味噌汁に、その秘密があるのではないかというものです。

確かにポリフェノールの抗酸化作用に着目すれば、それも納得がいきます。

ただ、食品成分というのは、それだけで効果が現れるというものではありません。

ほかの有効な成分とあいまって、はじめて効果をもたらすと考えたほうが賢明でしょう。

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