アリシン〜抗血栓成分〜

にんにくの香り成分が高い抗血栓作用をもつ

にんにくを切ると特有の刺激臭がしますが、この匂いのもとになるのがアリシンです。

アリシンは、にんにくのタンパク質に含まれるアミノ酸の一種であるアリインが、切ったり潰される過程で酵素アリナーゼにおって分解されて生成されます。

アリシンには、血液を凝固させる血小板の作用を抑えて、血栓ができるのを防ぐ働きがあります。

また、すでにできてしまった血栓を分解する働きもあります。

そのほか、体内に入ったアリシンには、血中だけでなく、全身のコレステロール値を低下させるという報告もあります。

ヨーロッパでは昔から、糖尿病の民間薬として使われてきました。

ビタミンB1と結合してエネルギー代謝を活発にする

アリシンは体内でビタミンB1と結合し、糖質をエネルギーに買えるB1の働きをより高めます。

その結果、疲労回復が早まったり、エネルギー代謝が高まって太りにくくなります。

さらに、アリシンと結合したビタミンB1は、排泄されずに体内に貯蔵されるので、B1単独のときよりも機能が高まります。

なお、アリシンは生食のほうが効力が強いものの、加熱しても抗血栓作用は十分残っています。

ねぎの香り、大根の辛みにも血栓予防効果がある

ねぎやニラの香りに含まれる成分は硫化アリルで、アリシンと同様に血栓を予防する働きや動脈硬化を改善する作用があります。

ダイコンやカブなどアブラナ科の植物に含まれる辛み成分は、イソチオシアネートといい、これらにも抗酸化作用があることが知られています。

次の記事は『タウリンの効果』

PAGE TOP